エウラリアの楔 1st fragment CD 『エウラリアの楔』 特設サイト

「すまないな。こういった形での客人が珍しいからはしゃいでいる」

残されたクラウディオは、今にも怒りで爆発してしまいそうな勢いでナタリアを怒鳴りつける。

「私は客人だぞ!!お前はそれ相応の礼をもって遇するべきではないのか!!!」
「客人ねぇ……。ま、そこに春梅の作った粥を置いてるから、食ったら甲板に上がって来い」

腹がふくれりゃ、そのイライラも少しは収まるだろう。旨いぞー、春梅のメシは。
そう言い残して、ナタリアは船室を出て行った。


***
ナタリアが扉を開け、廊下に出たところで、航路図を手にした春梅と出くわした。
春梅の足の間から、ダヒカとダムアが楽しそうに顔をのぞかせている。

「あれはまるでネコだな。俺達にナメられないように全身で警戒してる」
「ネコ……!?……ネコかぁ……」

春梅の例えに、ナタリアはうげぇ、と顔をしかめた。

「せんちょーはネコ苦手?」
「あんまりおいしくないもんね!」

「いや、昔姉上の飼っていたネコに私の文鳥が食い殺されてな……。いい思い出が無い」

ネコかぁ……とつぶやきながら、クラウディアの残された船室の方を見やり、ナタリアはふぅ、とため息をついた。